2017年度の国内医薬品の売り上げ高ランキングですが
- 1位:アバスチン(中外製薬)1,145億円
- 2位:オプシーボ(小野薬品工業)1,026億円
- 3位:ネキシウム(アストラゼネカ)1,021億円
- 4位:リリカ(ファイザー)936億円
- 5位:レミケード(田辺三菱製薬)807億円
- 6位:イグザレルト(バイエル薬品)708億円
- 7位:ジャヌビア(MSD)671億円
- 8位:アジルバ(武田薬品工業)656億円
- 9位:ネスプ(協和発酵キリン)644億円
- 10位:モーラス(久光製薬)640億円
*ソースは日経産業新聞
クローン病の強い味方レミケードは5位。あれヒュミラは?って感んじですが日本では10位圏外なんですね。で。そこで世界のランキングに目を向けると面白いことが見えてくる。
世界ではヒュミラがダントツの一位
では世界のランキングを見ると。クローン病に関係ある薬に絞りましたが
5位がレミケードの9,210億円
18位がステラーラの5,579億円
と言うことで世界市場ではヒュミラがダントツの1位です。これはクローン病がどうのこうの言うよりリウマチ治療薬です。クローン病は腸のリウマチと言われたくらいにリウマチの薬がクローン病に効きます。もともとレミケードもヒュミラもクローン病患者のために開発された薬ではなくてリウマチ患者向けです。
レミケードが第一選択か
日本ではまずレミケード。そしてレミケードの効きがイマイチになって来たらヒュミラ、そしてステラーラの図式なのでしょう。また日本人は我慢強いのかレミケードの時点でエレンタールやラコールを平行して食事制限もするのでレミケードの効き目が長いのかも知れません。私も2009年からレミケードを開始してかれこれ10年近くレミケードでなんとかなっています。時に絶食、時にプレドニン、最近ではゼンタコート。うまく薬を組みあわせて乗り切っています。しかしやはりレミケード+少し厳しい食事制限が最強な気がします。
リリカ
少し「お!」と思ったのがリリカです。確か昨年の帯状疱疹の痛み止めでもらったのですが日本で4位、世界でも11位です。総額7,383億円売り上げています。すごいですね。神経系疼痛関係。みんな痛いんだ。
領域別で見ると
悪性腫瘍関係が1位、そして糖尿病関係が2位、疼痛3位、自己免疫疾患4位と抗がんと自己免疫疾患関係が急拡大してしています。私のような古い患者は「エレンタールだけで絶食ね。あと気休めにペンタサでも飲んでおくといいよ」の時代からクローン病と勝負しているわけですが、レミケードとヒュミラの出現で本当に大きく変わりました。日常に食事さえ気をつけておけばたまの懇親会や食事会も乗り切れます。ただレミケードもヒュミラも患者によって合う合わないがありますし、痔瘻にはどうも効きにくいと言うのもあります。これを克服した薬が開発されますように。