クローン病の治療は原則「変なものを食べない」から始まります。
特に揚げ物やインスタント系やカレーとかスナック菓子とか。脂っこいものを避けることから始まります。
また腸管が細くなっているとすぐに食べ物が詰まるので固いものも避けることになります。
えのき茸とかわかめとかコーンとかそのまま出てきそうなものは危ないですね。詰まるとそれはそれは痛いです。
あとピーナッツ系やポップコーンも危険ですね。
2005年あたりからレミケードと言う、炎症を抑える画期的な薬が出現しました。このレミケードのおかげでクローン病患者の食事の幅や炎症のコントロールがある程度可能になりました。
それまではエレンタールと言う成分栄養剤で必要な栄養を採っていました。重症な人は何も食べずにエレンタールだけで過ごします。軽傷な人も今後のことを考えて1日1食だけは普通に近い食事をしてあとはエレンタールで補うのが標準でした。
もちろんレミケードやヒュミラが出た今でも食べないようして腸管に負担をかけない治療が良いと言われています。
私が発症した1990年代はクローン病と言えばひたすら絶食です。あとはペンタサと言う飲み薬です。何せ食べないことが治療です。
しかし厳しい食事制限をしても再燃・再発を繰り返すのがクローン病のニクいところです。
当時は夕食まではエレンタールで過ごす(これで1500Kcalを摂取)。そして夕食にうどんとおにぎりとか、うどんと卵がけご飯とかで過ごす日々です。それでも悪化した場合は全てエレンタールです。このエレンタールがあまり美味しくなくてアミノ酸製剤で独特な風味です。
トップダウンか?ボトムアップか?
今でも病院や医師の考え方でボトムアップ治療(マイルドな治療からスタート)をするか?トップダウン治療(最初から効き目が強い治療)をするか?が別れます。もちろんボトムアップ治療のように栄養剤での治療から始めると副作用等の心配からは解放されますが、治るわけではないのでその間に繰り返す炎症によって腸管の破壊が進行するし、様々な合併症も出ることがある。よってレミケードやヒュミラのような効き目が明確な治療から始める!と言う考えもあります。これらの選択は医師というより患者も考えるべきです。しっかりと医師と相談して決めてください。