潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬Vedolizumabの欧州における販売許可申請について-クローン病の新薬130609


2013年03月08日発表のことですが
武田薬品工業株式会社さんから下記のプレスが出ていました。

潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬Vedolizumabの欧州における販売許可申請について
当社は、このたび、潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬Vedolizumab(一般名、開発コード: MLN0002)について、中等度から重症の活動期潰瘍性大腸炎およびクローン病を対象とした販売許可申請を欧州医薬品庁(EMA)に提出しましたのでお知らせします。潰瘍性大腸炎、クローン病は炎症性腸疾患の二大疾患であり、ヒト化モノクローナル抗体であるVedolizumabが承認されれば、消化管に選択的に作用する初めての生物学的製剤となります。
[途中略]
Vedolizumabは、消化管においてα4β7インテグリンを特異的に阻害するヒト化モノクローナル抗体であり、潰瘍性大腸炎およびクローン病を対象に開発しています。α4β7インテグリンは、潰瘍性大腸炎クローン病における炎症発生プロセスに関与するとされる循環白血球のサブセットに発現し、主に腸管粘膜に存在する特定の細胞接着分子に結合します。本薬は、α4β7インテグリンの細胞接着分子への結合を阻害するため、消化管に選択的に作用します。
http://www.takeda.co.jp/news/2013/20130308_5676.html

一瞬は「おっ!」と思ったのですが、とりあえず「欧州」だし、日本はまだまだかな?って考えていました。
Vedolizumabalpha4beta7インテグリンと言う物質を阻害します。
このインテグリンアルファ4ベータ7の意味が理解できておらず、理解も出来ていないものをブログで放流するのは如何なものか?ということで暇を見て調べていました。

抗TNF-αではない

Vedolizumabは生物学的製剤ですがレミケードヒュミラのようなTNF-α阻害剤ではなく、α4β7インテグリンを阻害するようですね。なんとなくわかって来た。でもα4β7インテグリンも調べていると激しく文献があって混乱気味です(笑)、なんかα4β7インテグリンは個体をより良い状態に保つために積極的に引き起こされる、管理・調節された細胞の自殺に関係するらしいんですよね。このプログラムされた細胞死によって癌化した細胞も取り除かれているのでこのα4β7インテグリンをいじるとどうなるのでしょうね。なんかちょっと怖いですね。

インテグリンアルファ4ベータ7

どうやら血液中のリンパ球が体内を循環する機構の一部で、血液中のリンパ球がリンパ節の毛細血管の管壁を通過しリンパ節からリンパ液に移動する過程が関係があるタンパク質のようですね。インテグリンは細胞の発達および創傷治癒の間の移行、細胞分化、およびアポトーシスを含むいくつかの生物学的過程で多様な役割を持っている。彼らの活動はまた、腫瘍細胞の転移や浸潤能を調節することができる。

ってことで、レミケードヒュミラでお馴染みの腫瘍細胞と闘ってくれる免疫細胞を抑制するように見て取れますね。やはりこのような生物製剤の抗体医薬の副作用に腫瘍は避けて通れないのかな。

レミケードやヒュミラより寛解率良くて副作用リスクが少ない

vedolizumabによる治療は、TNF-不全患者(抗腫瘍壊死因子(TNF)剤抵抗性患者)が含まれていた集団では、インフリキシマブの試験で見られる率よりも約60%大きかった寛解率の維持になりました。TNF-α阻害剤よりも過敏反応とマイナー副作用のリスクが低いと認識されています。
米国 Market Watchより

とも記されています。ということは脱髄症状とかでレミケードヒュミラのようなTNF-α阻害剤をあきらめた人はvedolizumabなら行けるのかな?期待の反面、今の所は調査不足で怖さもありますね。

今後もvedolizumabについては調べが付き次第に適時更新していきます。あまりにも難解すぎたら主治医に教えてもらおう。

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