今年の06月の投稿しましたベドリズマブ(vedolizumab)の継続情報です。
2014年米国で発売の見通し
武田薬品工業が開発する潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬「ベドリズマブ」が来年に米国で発売される見通しとなっています。(既に欧州では申請済)。
06月の記事には詳しく書いておりますが、ベドリズマブ(vedolizumab)はalpha4beta7インテグリンと言う物質を阻害して効果を発揮します。
残念ながら日本での申請等の日程は決まっていません。ただ、欧州!米国!と来ましたのでそんなに遠くない時期に日本でも使えるようになると考えています。
潰瘍性大腸炎に効果大か!?
武田薬品が世界40ヵ国約2,700人の患者を対象に実施した治験の結果ですが。
潰瘍性大腸炎の投与6週後の改善率はプラセボ(偽薬)が25.5%だったのに対して47.1%と効果が顕著。
クローン病ではプラセボと有意差がなかったらしい(少し残念な気分)。しかし緩解(寛解)率では有意差が出たようだ。
いや!クローン病にも期待できる!
52週後の改善率は潰瘍性大腸炎もクローン病もどちらも改善率が高く症状が改善し緩解(寛解)を維持できるデータが出ているようです。
上記で触れたベドリズマブ(vedolizumab)の治験にはレミケードやヒュミラのようなTNF-α抗体薬がイマイチ効かなかった人も含まれているので、レミケードやヒュミラで思ったような効果が出なかった患者にも少し希望があるかもしれませんね。
頑張れ!武田薬品
日本の会社なのに日本が一番じゃないなんて寂しいですね。しかし潰瘍性大腸炎やクローン病、いわゆる炎症性腸疾患の患者数は欧州で220万人、米国は140万人です。やはり市場規模や治験から発売の速さでは欧米の方がメリットが高いですよね。欧米で一定の成果が出れば必ず日本向けに開発が進むと期待しています。
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