多くのクローン病患者がお世話になっているレミケード。
レミケードは抗体薬品です。今日はその抗体医薬の品質管理についてのお話。
抗体薬の品質にはバラつきがあり、それを精密にかつ短時間で解析するのが課題だった。
抗体医薬品は糖鎖が結合していることが多く、その糖鎖部分は抗体医薬品の生理活性、安定性、体内動態及び溶解性などに大きく関与している。
複数の糖が連なった糖鎖の構造を解析する「エレクシム法」と呼ばれる解析技術で、島津製作所と独立行政法人理化学研究所が共同開発をした。
糖鎖から発生する特定のイオンを分析機器で解析することにより糖鎖の構造を把握する。
今回の技術で従来から20倍の早い10分で解析が出来て、感度も3倍に高めたと言います。
糖鎖は抗体医薬品にも含まれる
糖鎖は抗体医薬品も含まれていて、薬効や副作用に関与しているとされています。しかしレミケードのような抗体医薬品は「細胞培養工学的手法」で作られるために一定の品質管理はしているものの、糖鎖の構造は定量的に把握できないのが現状なようだ。それをエレクシム法で対応しよう!と言う話です。
来年度から
エレクシム法を抗体医薬品の品質管理に応用することを目指し実用化を進める。今年度中に検証を終えて来年度からサービスを始めたいとしています。でも今回この技術のライセンスを結んだのが三菱化学メディエンスなのです。レミケードは田辺三菱製薬なので同じ三菱系列なのでレミケードに使われるかも知れませんね。(勝手な推測です。)
副作用の危険が下がり値段も安くなる?
とすればレミケードも実は私達が想像している程、品質は安定していなくてその個体ごとに副作用のバラつきがあるのかな?とか考えてしまいますね。でもこのような検査や解析手法が標準化や短縮化やシンプル化が進むと、薬価にもいずれは反映されて安くなるのかな?。クローン病の特定疾患医療受給者証の公費負担制度が撤廃されても困らないくらいまで薬価が下がってくれませんかね?、まぁ実際はレミケードそのものが大量生産が出来ないから製造原価もかかるのでも安くなるのはもう少し未来の話ですね。