クローン病の手術について-問合110919


お問い合わせから、患者17歳高校生のお母様からのお問い合わせです。

息子の小腸には2か所細い所があります。その場所が時折詰まって何回も入院になっています。医師からは手術をして悪い部分を取り除いてレミケード等でコントロールすればしばらく入院はないでしょう。うまく薬が効けば5年単位で入院を回避できる可能性もあると言われました。大学進学、就職、結婚とありますので今後を考えるとどうしていいかわかりません。息子も将来にかなり不安を感じています。またレミケードも安全性の部分ではかなり不安があります。レミケードをしないなら手術してもクローン病はすぐに再発すると言われました。患者としての意見を教えてください。

ん?難しい内容ですね。子供を案じる気持ち良く解ります。



再発、再燃

クローン病の再手術率は5年で28%と4人に1人は2度目の手術を受ける計算ですね。おまけに最短で1年目で再手術になる人もいます。現に私も術後2年目でそこそこの狭窄が出来てしまいました、レミケードはしていませんがエレンタール1日1200Kcal以上でクローン病食を1食と言うそこそこ過酷な試練の結果がこれです。そこからレミケードを開始したのですが狭窄が時折、日常生活の邪魔をします。これは同じクローン病でもかなりの個人差があります。

手術をどうするか?

手術適応の状況で先延ばしにすると狭窄部分から内瘻が出来たり、腸間膜に膿瘍が出来たりと状況が悪化して、手術をするにしても広範囲で腸管を切除しなくてはならない状況に陥ることがあります。出来るだけ手術を避けたいクローン病ですが場合により手術を選択した方が結果的に良い場合が多いです。よって手術はタイミングを外すと痛い目に遭うことがあります。その痛い目に遭ってしまった私が言うのですから。

レミケードやヒュミラ

若い人にレミケードやヒュミラを投与すると肝脾T細胞リンパ腫のリスクが増加すると言われています。FDAではTNF阻害薬(レミケードとかヒュミラ)の販売開始から 2010年12月31日までに TNF阻害薬に関連して報告された肝脾T細胞リンパ腫20例のうち18例は免疫抑制(調整)剤を併用していた。

FDAのソース
原文(英語)
Tumor Necrosis Factor (TNF) blockers, Azathioprine and/or Mercaptopurine: Update on Reports of Hepatosplenic T-Cell Lymphoma in Adolescents and Young Adults

このようなことも踏まえて医師に相談してみてください。逆に読めば免疫抑制(調整)剤と併用しなければリスクは少ない?とも言えなくはない。素人読みですが。そして20例とありましたが母数が調べられなかったのでどれぐらい危険か言えない所ですが。危険性があると言うだけでやはり怖いですよね。ここは何がベストかは私には言えません。

将来

あまり大学進学!就職!結婚!とか未来にプレッシャーを与えると良くない気がします。まずは大学進学が目標!で行きましょうよ。そして大学に進学出来れば就職が目標ですね。お子さんは病気と闘うだけでいっぱいです。そこに言葉にすらできない未来で追い込まない方がいいでしょう。就職して自立さえできれば結婚すらお子さんが決めることです。病気を抱えて家族まで抱えるのは無理!って判断すれば独身の道を選ぶでしょうし、苦難をともにする人が現れればその人と道を歩くでしょう。でもそれはお子さんの問題であってあなたの問題ではない。私も親です。経済的に自立してくれて私より先に死んでくれるようなことがなければヨシです。しょせん私たちが出来るのは見守ることだけですね。

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1件のコメント

  1. クローン病歴3年、25歳、男性です。発症してからずっと通院でレミケード投与にて治療しています。初めの頃、レミケードを2ヶ月(8週間)間隔で投与していましたが、2年ほど経過した辺りから5、6週間過ぎたあたりから強い腹痛などを感じる様になり主治医と相談した結果、5週間隔でレミケード投与することに決定!…それから約1年、最近その5週間隔でさえも、もたなくなり(というよりレミケードの効果がほとんど感じれなくなってきてしまった)現在通常レミケード量の2倍を8週間隔で投与しています。さすがに量2倍のおかげなのが現在症状は緩和状態にあり、通常生活(仕事、プライベート)充実できています♪
    レミケードの安全性についてですが…人によって合う、合わないがありますし一概には何とも言えない難しい問題ですね。これはレミケードに限った話ではないと思いますが。本人に合った治療法(薬)を主治医と試行錯誤していくしかなさそうですね…なんのせ現時点では治療法が見つかっていない難病なので。。。
    もちろん僕も現在試行錯誤中です!現在レミケード量2倍投与していますが、それに至るまでにヒュミラに切り替えるかとか、もう少し今のまま様子みてみるか?など、主治医といろいろ話し合いました。
    お子さんまだ17歳と若い(僕も十分若いですが笑)ので、本人1人では主治医としっかい話をして試行錯誤するってことも、もしかしたら難しいかもしれません。その時はやはり親御さんの力はすごく助かります!!
    「レミケード量2倍投与してるアホ(笑)も世の中にはいるみたいだよ」などと声をかけて上げてみてください。きっとお子さんほんの少しでも気持ち楽になると思います(#^.^#)
    ただ、やはり治療法に関しては人それぞれなので、お子さん本人が自分に合う治療法を見つけていくしかないです。周りはそのサポートまでしかできないということをお子さん自身が自覚できれば緩和状態、あるいは完治!!の道も見えてくるかもしれませんね。頑張って下さい!!
    PS.僕は緩和状態だからと調子に乗って肉肉肉食いまくって怒られます(笑)

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