1997年から2001年の総括-クローン病闘病


潰瘍性大腸炎の治療

1997年から2001年は潰瘍性大腸炎の標準治療をしていた。サラゾピリンもペンタサに代わりました。潰瘍性大腸炎の症状である下血や激しい下痢も落ち着いている日々が多かったです。しかしクローン病の症状はしっかりと出ていて、時折、腸閉塞の痛みに寝込んだり、原因不明の高熱が出たりしていました。その時は自主的に絶食をして当時出されていたエンシュアリキッドと夕方に脱水症状を避けるために点滴をしに行くだけでなんとか乗り切れていました。

クローン病を疑い始める

2000年にもなるとインタネットでそこそこ情報がつかめるようになるし、当時はブログシステムのようなものはありませんが、その前身のようなもので「電子日記帳」とか「ホームページ」がありました。クローン病や潰瘍性大腸炎の人が闘病記録を公開し始めたのもその頃です。当時はクローン病とか潰瘍性大腸炎の患者数も少なくて孤独に病気と向き合っていました。もちろん私もその一人でした。患者同士のコミュニケーションが始まりました。「みんな同じような病気で悩んでいるんだ!」と勇気づけられました。私が独自ドメインをとって自分の闘病記録を始めたのもこの頃でした。

1996年の総括-クローン病闘病


潰瘍性大腸炎元年

1996年は難病宣告元年です。

当時は内視鏡検査、生検を含めて、潰瘍性大腸炎と診断されました。
ゆくゆくはクローン病に診断は変わります。

クローン病も疑われたのですが直腸粘膜とS状結腸の粘膜に炎症性細胞が浸潤→杯細胞が減少→陰窩に炎症性細胞(陰窩膿瘍)があります。
よって病理上は潰瘍性大腸炎です。
当時の主治医も私の直腸からS状結腸の内視鏡を見てどう見ても潰瘍性大腸炎の粘膜だと言います。よってクローン病は否定された訳ですが、ここで小腸造影等をしていれば小腸の末端部になにがしかの病変は見えたのかもしれません。もう少し深く食い下がっていれば良かったかも知れません。

潰瘍性大腸炎と確定診断される


大腸の検査の結果

潰瘍性大腸炎」と診断される。

1.直腸からS状結腸あたりまでの連続した病変
2.陰窩膿瘍の検出
3.直腸の潰瘍からの出血

これらを判断して、病理検査で陰窩膿瘍が検出されましたので病理的には潰瘍性大腸炎の診断となります。クローン病では非乾酪性肉芽腫が病理検査で鑑別できるのですが、非乾酪性肉芽腫が鑑別されませんでしたので潰瘍性大腸炎となります。特定疾患に指定されていて現代医学では完治はありません。

直腸・S状結腸型

現在の状況は直腸・S状結腸型の潰瘍性大腸炎です。このまま上部へ進行しなければ積極的な治療はせず、サラゾピリンや食事制限で様子を見ましょう。それでも進行するのであればステロイド等の治療が必要になってくる。とのこと。

炎症性腸疾患が牙をむく


血便

夏に急性腸炎の腸閉塞で約10日間で退院して、またもや普通の生活をしていた秋頃です。突然に血便が出た。癌か!?癌なんだね。切れ痔のような表面に付着しているような血便ではなくて明らかに便と血が一体になっている感じ。これは家庭の医学で書いてあった。

便の表明に擦ったような血が付着し、便が終わった後もポタポタと血が落ちる場合は切れ痔が多い。
便の中に血が混ざっている場合でかつ黒っぽい場合は胃や十二指腸、赤い場合は大腸や直腸からの出血であることが多く、癌も潜んでいる場合もあるので検査することが望ましい。

と「これはヤバい!癌だ!もうだめだ!」と焦って病院へ行く。

当時の私は癌だ!癌だ!と騒いでおりますが
そうです!クローン病が本格的に牙をむき出しました。

また突然の腹痛と腸閉塞で緊急入院1996-退院


退院

1995年03月に腸閉塞で入院。そして1996年07月またもや腸閉塞で入院。
昨年と同じく、絶食と絶飲水から始まり、流動食、五分粥そして普通食なり退院。今回は10日間の入院だった。

TVの都合

本当は昨日でも退院OKだったのですが、病院のBSチャンネルでスターウォーズが三夜連続やっていたので見てから退院したかったので。
だって自宅はBS映らないもん。1996年当時はこんな訳のわからない理由でも1日ぐらいなら退院を延長してくれた。素晴らしい時代だ。

また突然の腹痛と腸閉塞で緊急入院1996-2日目


銀座カリー

銀座カリーが引き金になった腸閉塞で入院。もちろん銀座カリーが悪いのではない私のクローン病がいけないのです。入院した夜中はそこそこ痛かったのですが、夜が明けて昼過ぎから結構、痛みもマシになってきた。「今回は回復が早いや」思っていた矢先。

高熱

昼過ぎに突然の悪寒。ガタガタ震えだす。寒くて寒くて仕方がない。ナースコールボタン発動。熱を測ってもらう。熱は39度8分あった。
夏だというのに電気毛布。それでも寒い。夜になると熱も下がって元気になってきた。

これは今考えればどう見てもクローン病の炎症による熱ですよね。でも医師の診断はこれまた急性腸炎の診断。
当時は「毎度毎度、急性腸炎になるのかなぁ。」と少し悩んできた。こんなの不意打ちで突然に来たら困りますよね。まだ家にいる時ならいいけど旅行中とか困るなぁ。と何か漠然とした不安を感じていた。

また突然の腹痛と腸閉塞で緊急入院1996


クローン病またも攻めて来る

1996年夏です。結婚してすぐに子供ができて丁度、出産を控えて家内も実家に帰っています。しばしの独り暮らしを謳歌していました。もちろん家内がいないとなると食生活は一気に乱れます。

銀座カリー

その日の夕方はコーヒーを飲んでしばらくしたらお腹がシクシクして来た。「なんだろ?」と思いながらも夕食はめんどくさいので「レトルトの銀座カリー」で済ます。「いやぁ〜カレーは美味しいね」って普通に食べて満足していたのですが、寝る前あたりになって急激な腹痛が。
出た!昨年と同じ痛みだ」。これは我慢してもあかんやつや!って思ったのですぐに観念をして0時頃、救急外来へ行く。痛みを我慢しながら自転車で行った。自転車で行くと段差を踏むとお腹に響く響く。

1995年の総括-クローン病闘病


クローン病との闘病

本人はクローン病と気づいてはいないが、この時期からクローン病との闘病が始まったのだろう。

1995年03月下旬に夕方から左の上腹部が痛い。朝方になって痛さが強くなる。初めての腸閉塞の体験です。これは本当に痛かった。急性腸炎と診断がついていましたが、これはクローン病による炎症で腸管が狭窄を起こして詰まったのでしょう。午前6時頃に東住吉の地元の病院へ救急で行った。
腹部単純X-pで腸閉塞の像があり、緊急入院となる。この時期からクローン病の症状が出始めてくる。
しかしまだこの時はクローン病の疑いすらついていません。単なる腸炎!で片付けておりました。

突然の腹痛と腸閉塞で緊急入院-退院編


無事にステップアップ

食事は5分粥から順調にステップアップしていけました。途中でお腹の異常も出ることもなく、血液検査の炎症所見(CRP)も0.3以下となり無事に退院となりました。約2週間の腸閉塞による入院でした。

クローン病が始まっている

当時は急性腸炎での入院となっていましたが、クローン病が静かに始まって痔瘻そして狭窄(腸閉塞)へと進んでいます。今思えば、原因不明の熱も出ていたこともありましたが「風邪だろう」と言うことで適当に風邪薬やバファリンで対処していました。これもクローン病の炎症から来る熱だったかも知れませんね。

突然の腹痛と腸閉塞で緊急入院-入院7日目


流動食が始まる

急性腸炎(当時の診断)で腸閉塞になってあまりの痛さに入院。ようやく入院から1週間が経った。1週間もするとお腹の症状もほとんど消えている。でも血液検査の炎症数値(CRP)3程度あった。しかしお腹の動きもそこそこ改善して来たので、流動食から初めて見ましょう。流動食で2日間、様子を見て五分粥にして普通食に切り替えてそれでも何ともなければ退院ですね。となった。

流動食でも美味しい

7日間、水以外は口にしていないので、流動食と言えども美味しい。直ぐに食べ(飲み)終わってしまう。食べた後もこれと言って違和感はない。もしこの時点でクローン病って解っていたいたのならば、IVHだったのかな?それともエレンタールだったのかな?。もしかしたら大阪大学病院へ転院だったかも知れませんね。

突然の腹痛と腸閉塞で緊急入院-入院3日目


入院して3日目から4日目

ようやく飲水許可が出た。助かった。でも絶食は継続です。でも水を飲めるようになっただけでかなりありがたい。喜んでペットボトルの水を買いに行った。血液検査のCRPもかなり下がってきた。お腹の痛みもかなり改善されて来ました。

歩いても響かない

歩いても響かないレベル。やはり絶飲食の上、安静!と言う治療が効きました。
※当時を振り返ると、おそらくこれはクローン病に腸管の狭窄からの腸閉塞でしょう。ただまだクローン病も初期なので狭窄も線維化して硬くなっている訳ではなく、急激な炎症により腸管が腫れて腸閉塞を起こしたのでしょう。絶飲食により炎症も治って腸管の通りが改善されて調子が改善してきたのでしょう。

突然の腹痛と腸閉塞で緊急入院-入院2日目


かなりマシになった

入院して1日が経った。前日はあまりの痛みとの格闘で疲労困憊してずっと眠っていたようだ。それくらい初めての腸閉塞の体験は痛いものだった。
目がさめるとお腹の痛みはかなりマシになっている。時折「キーン」と痛んでくるが、耐えれるレベルである。もちろん歩くとお腹に響く。

急性腸炎

医師が朝に来て、説明してくれた、診断名は「急性腸炎」炎症が落ち着くまで絶食と点滴で治療しましょう。入院期間は14日程度でしょう。と

※この時もやはりクローン病と言うキーワードはありません。クローン病も炎症なので急性腸炎で絶食していれば結果的にクローン病の治療にもなりますので症状は改善されていきます。