プレドニン開始-入院覚悟で病院へ行ったけど。-クローン病再燃祭り100312


03月04日から体調を崩しだして、日を追うごとにに厳しくなってきました。そしてとうとう昨日ダウン。熱も39度。さすがに39度は厳しい。また下痢も激しく脱水状態に近い。エレンタールを摂取するのもままならず、入院覚悟で北野病院主治医のもとへ。

血液検査の結果 CRPは7、白血球9600と言うことで、
感染症等ではなく明らかにクローン病からの熱、下痢であろうとなった。クローン病再燃祭り2010がいきなり開催されたわけです。

しぶり腹も下痢も治まってきました。-クローン病のしぶり腹090828


少し苦しんだしぶり腹ですが、改善して来ました。下痢も治まって来ました。レミケードを開始して感じるのですが、お腹の状態を崩す時は崩すのですが、崩した時に絶食をすれば復活がかなり速いということです。今までであればクローン病が再燃してそこそこ病勢が激しくなってきたら数週間レベルでエレンタールやラコールだけで過ごさないとなかなかと緩解(寛解)まで持っていけませんでした。

しぶり腹で苦しんでいます。-クローン病のしぶり腹090826


昨日の無理やり昼食事件から一夜明けて、夜も眠れない程に痛いわけでもなく、ロキソニン1錠が効いたようで眠れました。朝はそれほど痛くなかった。それよりかそこそこ下痢っていました。午前中は何回もトイレに駆け込んでいた。

俗に言う「しぶり腹」です。潰瘍性大腸炎の方ならよくわかると思います。

トイレに入っても出そうで出ない、出ても少し。そんなことを何回も繰り返してようやく昼前にまとまった下痢をして治まりました。そこからお腹の痛みもなくなってきました。

小腸造影の結果、そしてクローン病術後の再狭窄で愕然


小腸造影の結果は、やはり2007年の術後吻合部が狭窄していました。狭窄手前の腸管は5cmくらいにまで拡張していました。それにして術後2年間でここまで狭窄するとは困ったものだ。狭窄手前の腸管が拡張するというのはそこそこ狭窄が進行しており通過障害発生しているということです。

22日のイレウス(腸閉塞)は?

22日の夜の麻痺性イレウス(腸閉塞)のことは、ガストロの浸透圧で水分が大量に発生し一時的にボリュームが上がってしまったということ。造影剤のガストログラフィンは浸透圧が高くて腸管から水分が引っ張られてしまうことがあるそうです。通常なら激しい下痢で終わってしまうのですが、私のように狭窄があると溜まってしまい今回のような悶絶になることがあるそうです。

レミケード開始!

一応は手術適応と考えてもいいですが、今日、レミケード1回目をしましょう。線維化の狭窄だったら拡がらないので、食事を開始するとお腹が張ってきたり、詰まって来たりします。そうなれば、レミケード投与とレミケード投与の間に手術をしましょう。となりました。

その他の腸管は若干の炎症性肥厚はあるものの目立った病変がないので吻合部の狭窄だけがネックと言う診断結果です。

小腸造影検査の後にイレウス(腸閉塞)で悶絶!


朝からレミケード開始前検査ということで小腸造影検査です。鼻からマーゲンチューブを入れてと検査かな?と考えていたのですが、口からガストロフィンと言う造影剤を飲むと言う事です。「お!なんか楽勝かも知れない」と思っていたのですが。

クローン病に詳しい伊藤裕章先生がいる北野病院へ転院しました。


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2007年の春に手術して現在、術後2年であんまりにも調子が良くないのでクローン病の専門医がいる、北野病院 伊藤先生のところにいきました。近畿のクローン病の専門の医療機関となるち兵庫医科大学もあります。どちらか悩みましたが通院の至便さも考慮して北野病院にしました。術後2年間、食事制限とエレンタールでなんとかなるかな?と頑張っていましたがさすがに限界を感じました。なんともならないのが流石難病、クローン病ですね。参りました。降参!

クローン病の血液検査の所見-血液検査でわかるクローン病の状態


血液検査所見でクローン病がわかるか?

クローン病の血液検査の所見


血液検査の結果でクローン病が解るか?となると、クローン病とすでに診断されていてクローン病の病勢や活動状態の目安にはなりますがクローン病の診断は非常に難しいと思います。それはクローン病以外の病気でも上がる血液検査の数値だからです。逆に言えば「血液検査の結果は異常なし」でも実はクローン病だったと言うのはよくあること。クローン病は患者それぞれで大きく違うことがあります。

クローン病の血液検査の代表的な項目

CRP

この数値は高いとだめ基準値(0.3mg/dl以下)
C反応性タンパク(C-Reactive Protein)でこれは炎症に反応する数値です。このCRPが高いと「体の中のどこかに炎症があるんだな」となります。でもどこにあるかまではわかリマせん。クローン病は炎症を起こす病気なのでこのCRPが高ければ消化器官のどこかに炎症が起こっていると推察します。炎症性腸疾患では非常に重要な検査項目です。クローン病の治療中もこのCRPで治療が奏効しているか判断する重要な指標です。

白血球数

この数値は高いとだめ基準値(3500〜9000/μl)
白血球は生体内に入ってきた異物に対する免疫反応の働きをする。炎症や感染が起きるとこの数値が上がる。ややこしいのは盲腸(急性虫垂炎)でもこの数値が上がる。クローン病は右下腹部(小腸と大腸のつなぎ目)でよく起こる。そこには虫垂もあるので「白血球数高い!、右下腹部に圧痛!、これは盲腸だ!」と手術してお腹を開けたら虫垂に異常はなくクローン病でしたと言うことが昔はよくあったそうです。誤診と言われそうですがこれで早期にクローン病がわかったこともあります。

アルブミン

この数値は低いとだめ基準値(3.8〜5.3g/dl)
これは肝臓で作られる物質。栄養状態を見る血液検査の項目ですが、実は肝臓ではCRPかアブルミンかどちらかしか作れない。炎症があって肝臓が一生懸命CRPを作っているとアブルミンは作られなくなる。よってこのアブルミンが低いと長期的な炎症があったとも判断できる。このアブルミンを単に栄養状態が悪いとして見るかここ数週間炎症があったのか?と見るかでクローン病の名医度がわかるところ。

血小板数

この数値は高いとだめ基準値(15〜40万/μl)
炎症や潰瘍で消化管のどこかに傷や出血があればそれを止血するために血小板が頑張ります。クローン病ではクローン病の病勢の強さに相関があり、潰瘍性大腸炎では数値は高くないけど病勢との相関はないと言われています。

赤沈

この数値は低いとだめ基準値(男性12mm/h、女性15mm/h)
組織に炎症や壊死があるとこの数値が上がる。消化管のどこかで強い炎症があると赤沈の速度が速くなる。これは特にクローン病の診断時や初期症状において重要な指標にひとつ。

赤血球数

この数値は低いとだめ基準値(男性430〜570万/μl、女性350〜500万/μl)
貧血を見る項目、少ないとどこかに慢性的な出血がないか?とか栄養の状態がイマイチか?を判断する。ただ脱水状態だとこの数値は高くなることもある。クローン病でかつ赤血球が高いと脱水状態が疑われる。

ヘモグロビン

この数値は低いとだめ基準値(男性14〜18g/dl、女性12〜16g/dl)
血を見る項目、少ないとどこかに慢性的な出血がないか?とか栄養の状態がイマイチか?を判断する。

血清鉄

この数値は低いとだめ基準値(男性54〜200μg/dl、女性48〜154μg/dl)
貧血状態を見る項目ですが、クローン病で十二指腸がイカレれいると鉄分の吸収が悪くなり低くなる。またエレンタール等の栄養療法をしているとどうしてもミネラル分の摂取量が減るので適時、鉄分の補給等をするか?の判断もする。

血清総蛋白

この数値は低いとだめ基準値(6.5〜8.0g/dl)
全身の栄養状態を見る項目、クローン病になると食べれなかったり、またエレンタールの摂取量が少なくて栄養状態が悪くなる。また肝臓や腎臓が悪いと低くなる。クローン病患者は血清総蛋白は低いけど中性脂肪値が高い傾向にある。これはエレンタールを一気に飲んだり、炭水化物から栄養を取ることが多いのが要因と言われている。

クローン病の検査


クローン病の検査

クローン病の検査


クローン病は確定するまでも確定してからも様々な検査があります。楽勝な検査からそこそこ悶絶な検査までさまざまです。しかしこれらの検査を乗り切ってのクローン病闘病生活です。


2002年から2006年の総括-クローン病闘病


2002年にクローン病確定

2002年の腸閉塞でクローン病と確定してから、エレンタールでの食事制限を本格的に始める。
お腹がイマイチになって来たらエレンタールのみで絶食する。また通常は1日1食にしてエレンタールを1日5袋(1500Kcal)飲む。
この日々の繰り返しである。


この間は入院もすることなく過ごせた。もちろん突然に腸閉塞になって寝込むこともあったけど、エレンタールも飲まずに絶食して寝ていたら痛みは治まって来た。痛みが治まって来たらエレンタールを開始して行く。それでなんとかなっていた。

3回目の腹痛と腸閉塞で緊急入院2002


ゴールデンウィーク

ゴールデンウィークに初日の夕方、激しい腹痛がいきなり襲った。1995年、1996年に腸閉塞で2回入院しましたがそれを上回る痛さ。我慢の限界で病院へ行く。腹部単純レントゲンでそれはそれは素晴らしいニボー像です。「はい腸閉塞!入院確定
これでゴールデンウィークは全て入院で消費しました。それどころかゴールデンウィークが終わっても退院はできずそのまま会社は有給休暇。

潰瘍性大腸炎にしてはおかしい

潰瘍性大腸炎にしては度重なる腸閉塞はおかしいと言うことで、小腸の検査等を受ける。クローン病特有の検査結果でした。
「潰瘍性大腸炎じゃなくてクローン病ですね」となると予想したのですが
なんと「大腸は潰瘍性大腸炎で小腸はクローン病ですね」稀な例です。と言われた。同じ炎症性腸疾患だ。もうなんでもいいや。

潰瘍性大腸炎と確定診断される


大腸の検査の結果

潰瘍性大腸炎」と診断される。

1.直腸からS状結腸あたりまでの連続した病変
2.陰窩膿瘍の検出
3.直腸の潰瘍からの出血

これらを判断して、病理検査で陰窩膿瘍が検出されましたので病理的には潰瘍性大腸炎の診断となります。クローン病では非乾酪性肉芽腫が病理検査で鑑別できるのですが、非乾酪性肉芽腫が鑑別されませんでしたので潰瘍性大腸炎となります。特定疾患に指定されていて現代医学では完治はありません。

直腸・S状結腸型

現在の状況は直腸・S状結腸型の潰瘍性大腸炎です。このまま上部へ進行しなければ積極的な治療はせず、サラゾピリンや食事制限で様子を見ましょう。それでも進行するのであればステロイド等の治療が必要になってくる。とのこと。

炎症性腸疾患が牙をむく


血便

夏に急性腸炎の腸閉塞で約10日間で退院して、またもや普通の生活をしていた秋頃です。突然に血便が出た。癌か!?癌なんだね。切れ痔のような表面に付着しているような血便ではなくて明らかに便と血が一体になっている感じ。これは家庭の医学で書いてあった。

便の表明に擦ったような血が付着し、便が終わった後もポタポタと血が落ちる場合は切れ痔が多い。
便の中に血が混ざっている場合でかつ黒っぽい場合は胃や十二指腸、赤い場合は大腸や直腸からの出血であることが多く、癌も潜んでいる場合もあるので検査することが望ましい。

と「これはヤバい!癌だ!もうだめだ!」と焦って病院へ行く。

当時の私は癌だ!癌だ!と騒いでおりますが
そうです!クローン病が本格的に牙をむき出しました。