炎症性腸疾患の原因遺伝子インターロイキン12B


日経新聞を読んでいてこんな記事を見ました。見出しが難病の「高安病」原因遺伝子を発見ですが、読んでいくと最後に炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎)にも触れていました。

「難病の「高安病」原因遺伝子を発見」
京都大の寺尾知可史特定助教授らは、女性に多い難病「高安病」の原因遺伝子を突き止めた。血管が細くなって臓器に十分な血液が行きわたらず、臓器障害や慢性疲労といった症状があり、国内に5,000人~10,000人の患者がいるとされる。免疫の異常で起こる病気と関係がありそうで、治療法を転用できる可能性がある。健康な人と患者の遺伝情報を比べ、2つの遺伝子が発症に関係していることがわかった。そのうちの一つ「インターロイキン12B」遺伝子は免疫が自分の細胞を誤って攻撃することで起こる潰瘍性大腸炎などの原因とされる。

直接的にクローン病の何がどうなるってわけでもありませんが、まだ治療や創薬は可能性の域ですがこのように日々、遺伝子や原因を特定しようと研究されて解明されていくのは希望ですね。

レミケード32回目、倍量投与13回目-インフュージョンクリニック130626


さて、今日は診察日とレミケード日と言うことでグランフロントにある錦秀会インフュージョンクリニックへ行ってきました。

「体が怠い!」「おかしい!」「肝臓かどっかイワしている!」と散々と思いのたけを主治医に伝えました。

血液検査の結果ですが白血球は8,500 CRP0.3 貧血症状も出ていないし、肝臓の数値も前回の結果は悪くない。
今回の結果は明日以降に出るのでしょう。非常におかしければ電話でもかかってくるでしょう。

今の所は日々の労働の疲れなんじゃないか?って話になっています。
ということでレミケードの他に栄養的な点滴を2時間かけて投与してもらいました。

実は出張等の疲れは「時間」ではなくその「移動距離」に依存するって話題になりました。
時間が長くかかっても移動距離が短ければあまり疲れないし、今はもう就航していませんが、コンコルドで音速で移動すれば時間は早いけど移動距離が長いので疲れるとか。

これからは船だな!船でゆっくり移動するか。よし!お盆の旅行は船だ船!
(なんとも短絡的な思考回路ですね。)

潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬Vedolizumabの欧州における販売許可申請について-クローン病の新薬130609


2013年03月08日発表のことですが
武田薬品工業株式会社さんから下記のプレスが出ていました。

潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬Vedolizumabの欧州における販売許可申請について
当社は、このたび、潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬Vedolizumab(一般名、開発コード: MLN0002)について、中等度から重症の活動期潰瘍性大腸炎およびクローン病を対象とした販売許可申請を欧州医薬品庁(EMA)に提出しましたのでお知らせします。潰瘍性大腸炎、クローン病は炎症性腸疾患の二大疾患であり、ヒト化モノクローナル抗体であるVedolizumabが承認されれば、消化管に選択的に作用する初めての生物学的製剤となります。
[途中略]
Vedolizumabは、消化管においてα4β7インテグリンを特異的に阻害するヒト化モノクローナル抗体であり、潰瘍性大腸炎およびクローン病を対象に開発しています。α4β7インテグリンは、潰瘍性大腸炎クローン病における炎症発生プロセスに関与するとされる循環白血球のサブセットに発現し、主に腸管粘膜に存在する特定の細胞接着分子に結合します。本薬は、α4β7インテグリンの細胞接着分子への結合を阻害するため、消化管に選択的に作用します。
http://www.takeda.co.jp/news/2013/20130308_5676.html

一瞬は「おっ!」と思ったのですが、とりあえず「欧州」だし、日本はまだまだかな?って考えていました。
Vedolizumabalpha4beta7インテグリンと言う物質を阻害します。
このインテグリンアルファ4ベータ7の意味が理解できておらず、理解も出来ていないものをブログで放流するのは如何なものか?ということで暇を見て調べていました。

ロキソニンやばい?大阪市大、炎症性サイトカインが薬剤性小腸傷害を引き起こすことを確認


私たちクローン病患者が痛い時に何かとお世話になっているロキソニン
ロキソニンは非ステロイド抗炎症薬(NSAID)です。
そのロキソニンを使うのを躊躇させる衝撃的で困った記事を見つけてしまった。

【大阪市大、炎症性サイトカインが薬剤性小腸傷害を引き起こすことを確認】
大阪市立大学(大阪市大)は5月29日、解熱や痛み止めなどに広く使われている「非ステロイド性抗炎症(NSAID:Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drug)」による小腸傷害が炎症性サイトカインの1つである「TNF-α」により引き起こされることを、NSAIDを長期服用中の関節リウマチ患者を対象としたカプセル内視鏡による研究で明らかにしたと発表した。
同成果は同大大学院医学研究科 消化器内科学の渡邉俊雄 准教授らによるもの。詳細は英国の消化器専門誌「Gut」オンライン版に掲載された。
NSAIDは、感冒患者の解熱から変形性関節症や関節リウマチなどの骨関節疾患患者の鎮痛まで広く使用されている薬剤で、例えばNSAIDの1つである低用量アスピリンは心筋梗塞や脳梗塞の予防に用いられている。しかし、NSAIDの長期服用はさまざまな副作用を引き起こすことが知られており、中でも深刻なのが潰瘍やビランなどの胃腸傷害で、重症例では出血や穿孔を来たし死に至ることもある。
引用:マイナビニュース 5月30日(木)18時10分配信

過去からロキソニンやボルタレン等の非ステロイド抗炎症薬(NSAID)は「胃腸を荒らすのでクローン病や潰瘍性大腸炎の患者には良くないよ」と言われていました。今回はそれを「これでもか!」「へへぇ~二度とロキソニンには手を出しませんお許しを~」とひれ伏してしまうような研究結果の発表です。


リウマチ発症のタンパク質を発見-日経新聞の記事から130515


日経新聞からの記事で「リウマチ発症のタンパク質を発見」とありました

阪大・京大チーム「安価な治療薬期待」
関節リウマチなどの自己免疫疾患を起こす物質の過剰生産に関するタンパク質を、大阪大や京都大などのチームが発見し、13日付の米科学アカデミー紀要電子版に発表した。岸本忠三大阪大教授は「安価な治療薬の開発につながる可能性がある」と話している。自己免疫疾患の患者中ではインターロイキン6(IL6)と言う物質が著しく増えている。
ソースは日経新聞

リウマチの話題ですが、クローン病とリウマチには密接な関連があるようで、クローン病は腸のリウマチと表現されることもありました。

炎症性腸疾患分野ではリウマチ薬を転用した薬が複数あります。

ips細胞ニュースでサイトがパンクします-クローン病患者の希望130503


今朝の読売新聞の報道

50難病、iPS使い新薬…国主導・産学連携で
政府は、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使い、患者数が少ない難病の新薬開発を加速させるプロジェクトに乗り出した。
パーキンソン病など50以上の難病が対象で、2016年度までに治療薬の候補物質を探す共同研究体制を整える。基礎研究から薬の実用化までをにらみ、企業を加えた国主導のiPS細胞プロジェクトは初で、産学の連携で日本発の難病治療薬を送り出す構想だ。

難病は患者が少ないため研究が難しく、原因の究明や薬の開発が、世界的に進んでいない。このためマウスなどの実験動物で難病を再現する研究が行われているが、患者に使える薬を見つけるには限界があった。

iPS細胞の技術を使うと、難病患者の皮膚や血液の細胞から、神経や筋肉などの患者自身の病気の細胞を作り、生きたままの状態で増やすことができる。難病の研究に使えば、原因を調べたり、薬の効き目を確かめたりする研究が、飛躍的に進むと期待される。

(2013年5月3日09時57分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20130502-OYT1T01673.htm?from=tw

恐らくこれ以上の情報は報道されていないのでクローン病患者の方が50以上の難病の対象にクローン病が入っているのかどうか知りたいのでしょうね。
朝から「ips クローン病」、「ips細胞 クローン病」のキーワードでgoogle経由からyahoo経由からで来訪者がありました。

この記事にヒットしているのでしょう。
iPS細胞で腎臓ですか?小腸もお願いします!-クローン病患者叫び130123
でも大したことを書いていないのが申し訳ない! 🙂
私も知りたかったのですがわかりませんでした。

こちらのサイトに詳しく書かれていました。
残念ながらクローン病や潰瘍性大腸炎は対象ではないようですね。

クローン病・潰瘍性大腸炎がIPS細胞による新薬開発プロジェクトに該当する? 【クローン病~陸トトの今日もOPP~】


アルブミンが低下しています。-クローン病 血液検査130221


お問合せからアルブミンがいつも低い方から。

ajariさんこんばんわ。クローン病5年です。ここ3ヶ月程、血液検査でいつもアルブミンが低くいです。1日1食でエレンタールは1200Kcal/日摂っています。それでもアルブミンが低いと言うことはエレンタールが足りないのか、小腸からうまく吸収していないのですかね?ajariさんはアルブミンが低い時とかありますか?

お問合せありがとうございます。アルブミンは肝疾患や栄養失調の状態を見る指標にも使われていますね。アルブミンが低い人はアミノ酸製剤を使いますが、ほぼアミノ酸であるクローン病の強い味方!エレンタールを1200Kcal/日真面目に飲んでいるのに何故でしょうね。

実はこれには落とし穴があるのです。
私もアアルブミンがいつも低くてそのカラクリを医師から教えてもらいました。

リウマチ薬コスト1/10阪大とベンチャー-クローン病に応用されるか?130128


関節リウマチに効く可能性がある新たな化合物を開発した。動物実験で効果を確認した段階だが、現在、治療に使われている抗体医薬と同レベルの効き目が期待できる。高価な関節リウマチ薬の製造コストが10分の1以下になる。2年から3年後をめどに臨床試験(治験)を始める。
ソースは日経新聞

ここで言う抗体医薬はレミケードやヒュミラのことでしょう。バイオ技術で作られた生物製剤はどうしても量産が出来ないし品質の管理も難しいので高価になる。化学合成で大量生産が出来たら医療コストが下がりますね。クローン病や潰瘍性大腸炎で使われているレミケードやクローン病で使われるヒュミラですが、もともとはリウマチの薬からです。特にクローン病は腸のリウマチと呼ばれるくらいで、炎症のプロセスがよく似ているらしくリウマチの薬がそのまま応用されます。

今では5-ASAと言えばペンタサですが、ペンタサが出る前はサラゾピリンでした。長患いの潰瘍性大腸炎の人はよく知っているお薬と思います。実はこれも、もともとはスウェーデンで開発されたリウマチのお薬なのですね。サラゾピリンはオレンジ色の汗が出たり男性不妊になると言う副作用がありましたね。懐かしい話だ。

iPSでハゲが治る可能性-ハゲでもいいからクローン病治って欲しい130125


最近はiPSの話題が巷で多いですが、今日はクローン病には関係のない話題ですが、年々頭がが薄くなってくる私には頭頂の光いや希望の光です。

慶応義塾大学でヒトのiPS細胞を使い、毛を作り出す「毛包」と呼ぶ組織の一部を再生することにマウスの実験で成功した。毛包から毛が生えたことも確認。正常な毛包は何度でも毛を作るため脱毛症の治療の役立つほか。発毛剤の開発に利用できる可能性がある。

日経新聞

記事内でが脱毛症は外傷になどによる毛包の損傷が原因とされる。進行した脱毛症を治すには自分の方法を採取して植え直すなどの手法があるが、毛包の数が限られ限界があった。
とあった。

iPS細胞で腎臓ですか?小腸もお願いします!-クローン病患者叫び130123


日経新聞やTV等で話題になっていました

京都大学iPS細胞研究所が人のiPS細胞から腎臓の細胞作ることに成功した記事を見た。腎不全や人工透析がが必要な重症患者に、腎臓の細胞や組織を移植して機能回復を目指す新たな再生医療実現の足がかりとなる成果だ。と期待されている。

既に神経や心臓の筋肉、網膜などが出来ており、網膜移植の臨床研究は2013年に始まるらしい。ただ腎臓は構造が複雑で、細胞が体内で作られる詳しい仕組みも不明で再現が難しいようだ。また15年先には..とかかなり遠い未来っぽい話になっていた。まぁ本格的な臓器はまだまだ先の話ですね。生きてるかな?俺。

となるとクローン病患者が気になるの小腸ですね。

炎症性腸疾患の発症メカニズム解明 秋大グループ、新療法に期待


炎症性腸疾患の発症メカニズム解明 秋大グループ、新療法に期待

 秋田大は18日、クローン病や潰瘍性大腸炎など炎症性腸疾患の新たな発症メカニズムを、同大大学院医学系研究科の高須賀俊輔助教(41)=微生物学講座=と堀江泰夫講師(53)=消化器内科学・神経内科学講座、同大生体情報研究センターの佐々木雄彦教授(43)らの研究グループが解明したと発表した。15日付の米国科学アカデミー紀要電子版に掲載されている

炎症性腸疾患の発症メカニズム解明 秋大グループ、新療法に期待

ちょっと私の薄い知識ではイマイチなにがなにでどうなるか?ってのは理解できませんが、潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患の原因の解明につながる希望ですね。

頑張れ秋田大!!

レミケードとループス様症候群


レミケードの副作用を見ていたら「ループス様症候群」って記載されているのですが、今までは何だろ?よくわかんねってことで無視していました。ループス(lupus)の意味は狼らしい、狼ってwolfじゃないのか?どうやらlupusはラテン語なのです。狼か?狼みたいな症候群なんじゃそりゃ。狼は最高速度の時速70kmなら20分間、時速30km前後まで速度を落とせば一晩中獲物を追い回すことができる。いやいや狼の話じゃなかった。